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夢…を…見させてくれますか…
第10章 遠くの愛より近くの優しさ?

「隆ちゃん!!」

「どした?健ちゃん」

「あのさ、臣がさ…ドラマ決まったってさ」

「登坂が?」

「また忙しくなるだろうな!!」

「へぇ…」

「でさ…脚本さ………真理子なんだってさ…」

「え!?」

「だから臣が…選ばれたのかもな…」

「あの二人…まだ、繋がってたのか?」

「たまに、会ってたみたいだよ。」

「そう…」

「けど、隆ちゃんは…諦めて正解だったよ。由真ちゃんと出会えた。だろ?」

「まぁ…そうだな。なぁ…健ちゃんさ…登坂からそう聞いてるの?」

「え?違うの?」

「真理子は…俺を…軽く弄んで…登坂を選んだ…」

「二股か…」

「……」

「最低な女…」

「止めよう…もう会うこともない。」

「隆ちゃん…」

「はぁ…由真に会いたい」

「会えばいいじゃん!!」

「簡単に言うなよ…」

「らしくないな!!」

「正直…参ってるんだ…この俺が…由真のことで頭いっぱいになって……もう…ヤバい状況だ…」

「それって…抱きたいってこと?」

「それもあるけど…思い切り抱きしめたい…」

「病院行けよ…朝まで時間空くんだし…」

「…あぁ」

今市は…タクシーに乗り込み病院へ向かった
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