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夢…を…見させてくれますか…
第13章 幸せな時間

検査は一週間続いた

「お父さん…帰りたい」
今市からはメールが毎日届いた。
ひとことくらいの返事しか返せなかった

「由真…」

父親が目頭を押さえる










「再生不良性貧血…ですね…6型…です」

「そんな……骨髄移植……」

「はい…親族は…ごくまれに一致する人がいますが…難しいでしょう…一応…検査はしてください…ドナー登録者もいます…まだ希望があります」

「もし…いなかったら…」

「……力を尽くしましょう」


肩を落とす父親


病室に向かう。


「由真…入るぞ」

「お父さん…どうだった?」

「…由真…」

「悪いんでしょ?はっきり言ってかまわないよ。」

「再生不良性貧血…」

「………………そう…」

「由真…大丈夫だから必ず助けてやるから。」

「ありがとう」

「由真…」

「少し休むね…疲れちゃって。」

「わかった。また明日くるからな」

父親が出て行くと…溢れる涙が枕を濡らした

本で病気のことを調べていて、一番最初に見た病名だった


その時、携帯が鳴った

今市だった

「はい」

「由真、今ホテルに戻ったよ。何してた?」

「うん…隆のこと考えてた。そしたら携帯が鳴った」

「ちゃんと食べてるか?」

「うん…大丈夫。隆も頑張ってね。」

「うん、由真のためにも頑張って早く終わらせて早く帰るから。思い切り抱きしめたい。」

涙が頬を伝う

「隆っ…うんっ。」

「由真?大丈夫か?泣いてる?」

「平気、嬉しくて…」

「そっか、もう遅いし風邪ひくと大変だから早く休んで。」

「うんっ…うんっ…隆…おやすみ」

「おやすみ、由真…愛してる」


電話を切ると泣き崩れてしまう。


「隆っ…隆」


好き…好きっ…隆っ…
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