この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夢…を…見させてくれますか…
第13章 幸せな時間
「由真…」
マンションに戻る今市
「由真…っ…」
寝室に入ると、今市の洗濯物が置いてあった、綺麗に畳んであった
その洗濯物にうずくまり泣き出す今市
携帯が鳴った
「はい…」
「隆ちゃん!!俺、今から一緒に飲まねー?」
「………健ちゃん…俺、どうしたらいい?」
「ん?」
「俺…わかんねー…」
「隆ちゃん…泣いてる?」
「………わかんねえ…」
「すぐ行くから待ってて!!」
しばらくすると山下が入ってきた
「玄関開けっ放しで……何があった?隆ちゃん?」
うずくまる今市
「隆ちゃん?」
「由真が……………」
「そういえば由真ちゃんは?」
「病院…………」
「体調悪くなったの?」
「…悪いどころか……………死の可能性も……」
「どういうことだよ……………」
「骨髄移植しか……助かる方法ないんだってよ」
「嘘だろ……」
「………嘘ならどんなに救われるか………」
「由真ちゃん………辛いだろうな……」
「…………」
「今の隆ちゃんよりも…何倍何十倍も辛いだろうな…………ここで泣いてる隆ちゃんよりベッドの上で管で繋がれている由真ちゃんの方が…さ…違うか?」
「健ちゃん………」
「後悔するとおもうんだったら泣いてる場合じゃないだろ!!」
「健ちゃん………」
「隆ちゃんにできることも必ずあるよ。愛の力ってやつだよ」
「愛……」
「うんっ」
「健ちゃん…ありがと…俺…バカだな」
「俺…メンバー集めて知り合いも集めてみんなに強制で検査させるから。」
「健ちゃん…サンキュ」
「早く病院行って由真ちゃん抱きしめてやれ」
病院へ戻る今市
消灯時間を過ぎたが、病室に入る今市
「由真…」
静かに目を開ける由真
「隆…? どうして…」
「仕事終わったから来たんだよ会いたくて」
「隆…私ね…………」
唇を塞がれた…今市の唇で…
「…っ…ん」
「由真…っ…愛してる…愛してる…」
「隆……っ…」
抱きしめる今市
点滴がついていて抱きつけない由真を…今市が優しく包み込んだ