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夢…を…見させてくれますか…
第16章 奇跡
次の日から少しづつ回復していく由真
繋がれていた管も取られ点滴だけになった
「由真!」
「りゅ…」
「由真…早く帰ろうな」
「うん…」
「なんか欲しいものないか。」
「いらない…りゅ…居てくれるだけでいいの…」
「由真…」
今市は由真の頭を撫で、そっとおでこにキスをする
「時間あいたら会いにくるから」
「うん…無理はしないでね」
「わかった。」
「りゅ…大好き」
「俺の方が好きだよ」
今市が優しい顔で由真を見つめる
2ヶ月後無菌室から個室に移ることになった
「リハビリがんばろうね由真ちゃん」
医師らが声をかける
「はいっ」
リハビリは想像以上に辛いものだった
「はぁ…はぁ…」
「大丈夫?由真ちゃん!!」
「はいっ…大丈夫…」
毎日のリハビリで少しづつ体力も戻りつつあった
病室に戻り着替える由真
ベッドに入り窓から空を見上げる
「由真ちゃん!!」
「あ!!なおきさん!!」
「なおと…です」
「あ…ごめんなさい」
「いいよ、どう?」
「はい、リハビリ終わったばかりです」
「頑張ってるんだ。」
「はいっ。」
「ちょっと近くまできたからさ由真ちゃんの顔見て行こうかなってさ。」
「ありがとうございます」
「これ、ぷりん。おいしいって有名な店で買ってきたんだ」
「ありがとうございます…でも…まだ食べれなくて…」
「うん。知ってる…これは僕の。由真ちゃんにはこっち」
花束を渡すなおと
「うわっ!!綺麗!!」
「由真ちゃんに似合ってるだろ!!」
「嬉しいです、ありがとう」
たわいもない話しをしてなおとは帰って行く
「また来てもいいかな」
「はいっ!!ありがとうございます」
「またね!!由真ちゃん」
ナオトは、病室を出ると笑顔になる
「可愛いよな…あの子」
ナオトの中で何かが動いた