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夢…を…見させてくれますか…
第19章 一緒の時間
「由真…着いたよ。」
「なんか久しぶりだね」
「そうだな、寒くないか?」
今市がジャケットを羽織ってくれる
「ありがと、初めて結ばれたとこだよ。」
ホテルを指差す
「うん、すごく緊張してたな俺…」
「私もだよ、りゅの心臓の音覚えてる…」
「由真…」
肩を抱く今市
「私、幸せだよ。すごーく、りゅが好きで、りゅに愛されて。私ね、いっぱい勉強した、りゅのメンバーや歌、載ってる本や、もっといっぱい調べた、ファンが沢山いるのも…知ったし…こんな風に二人で会う時間も、ほんとは難しいくらい忙しいのもわかるの。それでもりゅは、私を見てくれて思ってくれて、こんな幸せ…ないよ…ありがとね…りゅ」
「由真…俺さ、この世界入る前、結構荒れててさ…いろんな人不幸にしてきて…歌で、みんなに返すことできたらなって…甘いけどな…」
「返せてるよ。りゅの歌…素敵だもん、凄く気持ちこもってるし。安心もする」
「由真…ありがと。」
「歌ってるりゅ…大好き。今、こうして私と一緒のりゅも好き…好き」
「由真…」
「りゅ」
「愛してる」
そっと触れる唇。
「由真…由真が好きだ、誰にも渡さない」
「りゅ以外の人見えないもん。」
「由真…嬉しいな」
「りゅは、ファンの子も大切にしなくちゃいけないよ。」
「わかってる、由真に会う時わ、由真のことだけ思ってるしな。でも歌ってる時も、仕事の時も思ってるよ俺…」
「りゅ…ヘヘ…嬉しい」
「風邪ひいたら大変だし、帰ろ」
「うんっ」
帰りの車の中で、今市は、歌ってくれた。
「由真…着いたよ、俺は、真っ直ぐ仕事向かうから、早く休んでな。」
マンションに降りる
「りゅ…いってらっしゃい」
「由真…っ」
手を引かれ、キスをする今市
「りゅ…!!見られたら大変でしょ!!」
「はぁーい」
車が走り出した
幸せを噛みしめる由真