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泡のように
第18章 17.
 当たり前のように抱き合って、キスする。
 唇を離そうとして、阻止された。
 チャイムの音が聞こえる。
 補講ですら遅刻なんて、かなりヤバイでしょ。
 
 広い背中を何度も叩く。
 しかし先生は離してくれない。

 煙草の香りが残る舌が私の口の中を舐め回す。
 マジで留年でもしたらどーすんだカスめ。
 とか思いつつも、股間からはじーんと精液以外のものが滲む感触。

 もしかして私、知らないあいだに本当に先生なしじゃ生きれなくなったとか?
 最強にバカげてるのは私のほうだろう。

 先生がようやく唇を離してくれた。
 けれど、私の身体はまだ、先生の腕の中だ。
 正直暑い。

「山岸、あんまり前みたいに俺に好きだって言わなくなったよな。俺と別れる気がないならよ、たまには言ってくれよ。寂しいだろ」

 唇が頬に触れる。髭の感触。
 先生を見上げて、自然と笑顔になった。

「変な眉毛」

 初めて私に甘えてきた先生の顔は、寝ている時みたいに情けなく眉毛が下がっていたから。
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