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泡のように
第18章 17.
「なぁんだぁ、別れたのか。そりゃそうだよな。八田先生って根暗な感じだからあんな美女には捨てられて当然かもな。ちぇっ。もし結婚してたら昔の生徒のよしみでウチに呼んでもらってパンツ1枚くらいパチッて帰ろうかなとか思ってたのに。残念だなー」
「バカみたい」
「だってさぁ、ほんと可愛かったんだぜ。顔がな、こんなにちっさくて、髪がこんくらいで、スタイルは・・・あ、山岸さんみてぇにエロいの!」
「きっしょ!何言ってんの!?」
「褒めたんだぜ?山岸さんの身体、エロいってみんな言ってる。秋芳に胸を触らしてるとこを撮られてることもあったなぁ。誰にって?俺にだよ。山岸さんの胸、けっこう抜けるぜ?」

 目の前にいるひょろひょろのヤンキーが私の画像を眺めながらパンツを脱いでいる姿を想像すると、吐き気がした。

「全然嬉しくない」
「なんだよ、さっきも秋芳とトイレでヤッてきたんだろ?そーゆーことしてるからみんなにエロいとか言われんだろ」

 またもやひとりスマホキャッチボールを始めた木戸は、ニヤニヤ笑い続けている。
 ところどころ塗装の禿げたiPhoneの中に、私が胸を曝け出している画像が入っているのかと思うと、吐き気に耐え兼ねて視線を外した。
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