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ラストチルドレン
第7章 ラストチルドレン

子供の頃描いていた大人の世界はキラキラしていて。
早く大人になりたくてウズウズしていた気がする。
実際、歳をとり社会に出てみると混沌とした世界がそこにはあって。
その中で、人は希望の光を何とか見い出しては生きている。
良い大学に入ったからといって良い会社に入れるわけじゃない。
そんな現実の中、あたしは生きている。
母は言う。文句も言わずにただがむしゃらに働けばきっと評価してくれる人は居る。
無理はしなくていいけれど、決して手を抜いちゃダメと。
与えられた役割は、貴方にしか出来ないと思わせる事。
それが仕事というものだと。
パートのあたしが言える立場じゃないけどと、母は笑った。
その言葉を胸にあたしは今働いている。

