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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第5章 スタープラチナム


[8月20日] 思い出:リョウタと華


 リョウタを知ったのは中学に入って早々のこと。
 一目ぼれ、というわけでもなかったが、高い身長と細長い手足に、メガネが似合っており、初日から気になる存在であったことも事実だった。

 バスケ部に入部した彼は、ほどなくして周囲の女子の注目を集め、1学期が終わるころにはそのファンの数は数十人を越えていた。

 多くの女子と噂が立ったものの、実際に彼が誰かとデートしているところなどは誰も見たことがなく、バスケと勉学を熱心にこなすストイックな姿だけが結局は彼の定着したイメージだった。

 私は入学以来、ずっと彼を眺めるだけのモブでしかなかったわけだけれど、3年生の秋口、夏休みが終わろうかというころに、転機が訪れる。
 
 「桜井さん、ちょっと、いいかな。」
 「はい?私?」

 私は登校日の帰りしな、突然に彼に声をかけられた。裏返ったような声で間抜けな返事を返したのを覚えている。

 2年以上、ずっと見つめ続けてきた彼だったが、言葉を交わしたのはそれが初めてだった。 
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