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§ 龍王の巫女姫 §
第14章 湯に溶ける甘い蜜

「…ん…ん」

顎を固定したまま唇をふさげば、観念したように舌を受け入れる。

抗えもせず…逃げることもできず…
戸惑う舌先が愛おしい。

そうだ──お前は俺のものだ。

為されるがままに俺に酔え。


‥‥チュ パッ


舌を絡めながら露な乳房に手を伸ばし、愛撫してゆく。

強張る彼女を解すかのように手の内の柔らかさを堪能していると、水鈴の喉の奥から呻くような喘ぎが漏れた。

窒息させては面倒だ…

炎嗣は適度に唇を離して、休息を与えては──角度を変えて差し込む。


「……」

その合間

水鈴の瞳を盗み見ては欲情をたぎらせた。


紫紺の瞳には、次第に涙の膜が覆ってゆく──

その揺らめく濃淡は、ほの暗い閨房では見られなかったものだ。

炎嗣はそれを目に焼き付けた。


「…ハァ‥‥は……ぁ、ぁ」


深い口付けを繰り返すうちに水鈴は口を閉じることを忘れて、だらしなく舌から糸を引いている。


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