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MY GIRL
第11章 それぞれの過去
恭佑、色々辛い筈なのに、最後別れる時まで1度も俺に弱い所見せた事ないんだ。

…まあ裏で、女で発散してたらしいんだが。

跡継ぎの為の勉強、父親の勉強でしてんだけど…覗く度、怒鳴られて殴られてた。

そんな恭佑が可哀想で、見てるこっちが辛くなって…

それに、そこら辺の部屋に勝手に居候してる女達の俺らを見る目も気持ち悪くて堪らなくて…家出たんだ。

俺の女嫌いは、ここから既に始まってたな。

そこから、高宮家の使用人に何度も連れ戻されそうになったけど、抵抗繰り返してたらあっちが折れてくれて。

その使用人と、父親の別荘のあの家で暮らしてた。

でもその使用人もう年で…俺が高校入学した年に亡くなって。

…で、父親が訪ねてきて、また高宮家に戻されそうになって、断ってるのにしつこくて水かけた。

コップ1杯分位。

跡継ぎの事しか頭にないんだよ、あいつ。

恭佑に何かあったら、唯一養子入りした俺だけが頼りだからさ。

まあ、当然だけど父親怒って。

「お前なんて作らなきゃよかった」

「育ててやった親に向かって無礼な」

「お前は俺の息子じゃない、どこかで野垂れ死んでしまえ」

って…

普通の感情知った俺にはその言葉達がキツすぎて、胸に突き刺さった。

…で、ほんとに親子の縁切られた。

水ぶっかけただけで。

悲しみもあったけど、ぶっちゃけ清々してて…また1人になったけど、1人でも十分暮らしていける位いい家だったから、この家で暮らしていこう…と、思ってたら。

多分父親が命じたと思うんだけど、数日後…ケバい変な女と俺と同じ位の年の女2人が来て、ここで暮らす、って言って色々めちゃくちゃにされた。

俺はいないものとして扱われて、俺専用のもの何もかもなくなった。

暴力振るわれたし、殺されそうになった…何度も。

「跡継ぎになるって言わないなら殺せ」とか何とか…言われてたんだろうな、多分。

居場所なくなって、友達の家渡り歩いて…

涼太の家に一番世話になったな、あいつも1人暮らしだから。

…家出てから数週間後に、戻ってみたんだ、あの家。

そしたら、女達の私物も何もかもなくなってて。

あぁ、またここで暮らしてけるな、って…思ったんだけど。


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