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Love adventure
第13章 背中にささやく「すき」

 その後何日間かにわたって、ほなみは部屋の大掃除に明け暮れた。
 キッチンやベランダ周り、クローゼットの中なども総点検し、何年間か着ていない服、使っていない物は迷い無く処分した。
 テレビも見ず、パソコンも開かず、携帯の電源も切った。
 朝起きて片付けをし、お腹が空いたらキッチンにある物を食べ、また片付けをして眠くなったら眠る。その繰り返しだった。
 没頭していると、余計な事を考えずに済んだ。
 しかし、いつまでもそんな事ばかりしている訳にはいかない。キッチンの食品がとうとう底をついた。

 ――何か買いに出かけなければ。

 ほなみは深く溜め息をつく。何日か振りにテレビを点け携帯の電源を入れたが、途端に着信音が引っ切りなしに鳴り出した。
 メール着信が50件以上もあって、ほなみはおののいた。
 殆どあぐりからだ。
 履歴を確認していると間髪入れずに電話が鳴った。

「……はい」
「あ――っ!やっと電話繋がったわね!心配したわよ――っ!パソコンにもメールしたのよ!?一体全体、どうしたのよ!?」


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