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ジェミニの檻
第11章 Subtle shift
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蝉の声だけが響くとやっと歩みを止めた。
「…びっくり…した…」
「うん…」
沈黙が息苦しい。
「…嫌じゃなかった?」
「う、ん…」
返事を返してから、それが的確な答えだったのかと頭に疑問符が浮かび、由岐を見上げた時だった。
「っふ…ぅん…!」
ぐっと抱き寄せられると同時に唇が重なった。
性急に由岐の舌が唇を割って侵入してきた。
六花は背中に回した手でシャツをぎゅっと掴む。
半開きになっている口元からはくちゅくちゅと舌を絡め合う淫靡な音が鵐に溢れている。
「ゆ、きく…こんなトコで…」
遊具に囲まれてはいても、公園のど真ん中で開けた場所だった。
身体を離すと、由岐は無言で手を引いて木々が影を落とす奥まった場所へと入っていく。
「え…あ…由岐く…」
分け入ったそこは道路からは幹が六花を隠し、園内の道からは垣根と影が二人を隠していた。
するすると由岐の大きな手は腿を撫で上げる。
ぴくんと反応したのに、由岐は口の端を上げた。
「…いい…?」
否定など許さない雰囲気と欲情を纏って、由岐の手はTシャツの中も弄り始めていた。
「…っん…だ、め…」
「だめ?」
「…びっくり…した…」
「うん…」
沈黙が息苦しい。
「…嫌じゃなかった?」
「う、ん…」
返事を返してから、それが的確な答えだったのかと頭に疑問符が浮かび、由岐を見上げた時だった。
「っふ…ぅん…!」
ぐっと抱き寄せられると同時に唇が重なった。
性急に由岐の舌が唇を割って侵入してきた。
六花は背中に回した手でシャツをぎゅっと掴む。
半開きになっている口元からはくちゅくちゅと舌を絡め合う淫靡な音が鵐に溢れている。
「ゆ、きく…こんなトコで…」
遊具に囲まれてはいても、公園のど真ん中で開けた場所だった。
身体を離すと、由岐は無言で手を引いて木々が影を落とす奥まった場所へと入っていく。
「え…あ…由岐く…」
分け入ったそこは道路からは幹が六花を隠し、園内の道からは垣根と影が二人を隠していた。
するすると由岐の大きな手は腿を撫で上げる。
ぴくんと反応したのに、由岐は口の端を上げた。
「…いい…?」
否定など許さない雰囲気と欲情を纏って、由岐の手はTシャツの中も弄り始めていた。
「…っん…だ、め…」
「だめ?」
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