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ジェミニの檻
第12章 優しさの使い方
「ああっん、あっ…だめっ…」

唇で乳首を挟み、ちゅうっと吸い上げると、六花は胸を突き出す様にして達した。

「胸だけでイくなんてね」

ふっと鼻で嗤われて、六花の瞳の端に涙が浮かぶ。

「泣けば赦して貰えるなんて思うなよ?」

きゅっと乳首を摘まれると、びくんと六花の身体は反応する。

「ひっ、やぁん…んんっ…」

「舐められたい?それとも抓られたい?」

「…いやぁ…」

「嘘つき、もっと酷いお仕置きをされたいんだろ?」

ぶんぶんと首を振って嫌がってみせるけれど、志貴の表情は和やかな笑みすら浮かべていた。

「いっ、ああっ…」

カリッと乳首に歯を立てられると、六花は身体を震わせる。

纏め上げていた手を離しても、肩で息をする六花はただ俯くだけだった。

「六花、好きだ」

ぎゅっと心臓を鷲掴みにされた息苦しさに、志貴を見つめるとそこには真剣で射抜く様な双眸が六花を捉えて離さない。

「志貴…な、に、言って…やめて…」

カラカラに乾いた喉に引っ掛る台詞。

「好きだ」

呪文のように繰り返されるそれ。

「…ぅ…そ…」

「好きだ」

「…からかってる、ん…でしょ…」

「六花は、俺のこと嫌い?嫌いなら…もう触れない、もう…しない、から…」

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