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ジェミニの檻
第6章 不安材料
「六花!終わったら一緒に帰ろう」

休憩の間に由岐が駆け寄ってきた。

「噂の彼女?」

わらわらと後ろから顔が覗く。

「先輩!俺のですから!!」

両腕で隠すように護の体制に入る。

「時期キャプテンは恋も手抜かりなしか〜」

からかわれながらも、護ってくれたのが嬉しかった。

「由岐、試合始まるから」

「今行く、じゃあ後で」

背を向けた由岐を見送ると、こちらを見て小さく会釈する梢が見えた。

試合は2勝1敗とまずまずの結果だった。

「由岐、打ち上げ行かないの?」

「んー、今日は止めとく」

「試合の反省は速いほうがいいよ!彼女さんも一緒に来たらいいんじゃない?」

由岐がチラッと六花を確認した。

「六花!行っておいで」

えれなにぐっと背中を押し出されて、由岐と共に歩き出した。

「えれな、キッツイな」

宗治は苦笑いで六花の後ろ姿を見つめていた。
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