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第21章 おまけのSS② *★* 嫉妬×嫉妬

「嫌だね」


煙草を灰皿に潰して、夏輝は無表情でそう言い放った。

・・・え？ 嫌？
その発言で全員が顔を上げる。


「おい、夏輝…」

「退屈なんだよ、国内はどこも狭いし波も弱いから。
行くなら北島のウエストコーストがいい」

「……は？」

「今の時期冬だけど。
数年前に行って、すっげー良かった」


ユーリがポカンと口を開ける。
当然俺も同じ顔をしている中……


「はは、マジか。
車２時間の遊びのはずが、飛行機で１１時間」

「………！」

「いいね、俺は賛成。
どうせ遊ぶなら海外まで飛ぼうぜ」


１人だけ即座に反応した男。
口角を上げてそう言いながら、瀬名は胸ポケットから煙草を取り出した。


「あんたが言ったのは “ ラグラン ” だろ。
巷じゃ有名なサーフタウン」

「え！？ どこ！？」

「NZだよ。
ユーリ、お前行ったことある？」

「～～ねぇよ！」

「俺も無い。
南側は蓮も俺もエリアじゃねぇから…」

「つーかいきなりどんだけぶっ飛んでんだよ！
週末で行けないじゃん！」