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第21章 おまけのSS② *★* 嫉妬×嫉妬

言葉を失うヒメの全身から、ゴウッと黒い炎が燃え上がる。


……ありえない。
結婚してることを悔やむなんて、絶対にありえない。

……だけど

常夏の太陽・白い砂浜・青い海
オーシャンビューの別荘で昼間から酒飲んで

陽菜と千夏ちゃんが波打ち際を走り回って
ユーリと夏輝はサーフィン三昧で

瀬名と彼女の幸せそうな笑顔を間近で見れて……



「～～ぜってぇ楽しいに決まってんじゃねぇか！！」

「……うん」

「つーか既婚者を除外する意味が分からねぇ！」


テーブルに空瓶を叩きつけたヒメと、想像がガチでリンクしたらしい。

無意識のうちに頷いていた俺。
緩めたネクタイを、ボルテージが上がりっぱなしのヒメに掴まれる。


「だいたい蓮、てめぇもてめぇだ！
なんであいつを連れてきたんだよ…」

「俺も今それを考えてた」

「……あ？」

「なんで瀬名をあいつらに紹介したんだろう。
“ 俺の ” 同期なのに」

「………」


いや、直感だったんだ。

この５人で飲んだら絶対に面白い。
間違いなく瀬名はユーリと夏輝と合うし、一瞬で打ち解ける。

だから目の前の３人は、俺が望み描いた景色そのもの。


だけど
あるはずのない胸の発光体から、謎の警告音が止まらない。



「………」


……あのさ、瀬名
なんで俺と居る時より楽しそうなわけ？ ※









※【再】注意）蓮もテキーラをショットで呷っています