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第1章 1.Black Coffee

また同じ夢を見てしまった。
2年以上抱いていない、愛する妻、友香との甘い夢。
そして、今俺が寝ているのは、一人で眠るには広すぎるダブルベッド。
友香が訳のわからない理由で家を出て1か月、運良く手にできた情報を元に調査を依頼して、
今日、結果を受け取りに行く。
知りたい思いと、知りたくない思いがせめぎ合い、それでも友香を憎み切れない俺の緩さ。
あきらめが悪いのか、本当に愛しているのか。
大学時代から通算して14年、結婚して10年、スウィート10なんていう甘い言葉とは正反対の事態が俺を襲っていた。
調査前の段階で俺が知っていたのは、友香が高校の同窓会で再開した、当時の元彼と火がついてしまったこと。
転がり込んでいるのは、その家らしいという事。
会社にはちゃんと行っているという事。
運がいいことに、元彼の住む家は判明している事。
不安という言葉以外に浮かぶ言葉がないくらい、俺は自分で自分を追いつめてしまっていた。
気づくと体重も13キロくらい落ちていた。
子供達には、北海道の友香の母が入院するから暫くそちらで面倒を見るという口実を伝えた。
友香と激しく交わる夢は最近、よく見る。
願望の夢なんだろうな。
夢で見るくらいなら俺はなぜ2年も友香を抱かなかったのだろう。
また後悔と自責の念でぐちゃぐちゃになりそうだ。
ひとまず起床して、汗ばんだTシャツを脱ぐ。
確かに、少し出かかっていた下腹も引っ込み、余分な肉が取れた印象はある。
そりゃ13キロも減ればそうか。
作家という職業柄、ひとたび執筆するとなれば、限られた人間しか会わなくなる。
しかし、俺は芸能一家という幸運な家族構成が故に、メディアにもたびたび出させてもらって
人との接触機会は多いかもしれない。
昨日も、ラジオのゲストで呼ばれて、DJの人にも、ディレクターの人にも、
「高井先生、めちゃくちゃ痩せましたね!ダイエットされたんですか?」
と聞かれた。
「ああ、まあ」
とお茶を濁してはおいたが、別居で思い詰めて激ヤセしました、なんて軽々しく言えない。
痩せたことは正直、嬉しいと言えば嬉しい。体系の事を少し友香に気にして貰っていたこともある。
今のこの体系なら、自信を持って友香に見せられるな、と思ったりもする。
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