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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第36章 ケジメ
なんだかさっきまでの悲しさや、自己嫌悪で押し潰されそうになっていた心が、この町に来てから少し落ち着いた気がした。
小さな公園で遊ぶさっきの親子を遠くから眺める。
自分の小さい頃に重なった。
あたしもこの公園で遊んだ事がある。
ママが連れて来てくれた。
ママ……
なんだか無性に会いたくなった。
誰にも会いたくないけど、ママに会いたい。
なんかよくわからない感情。
でもきっとママはもういない人だからこんな時にでも会いたいと思うんだろう。
どんなに汚いあたしでも、最低なあたしでも無条件で抱きしめてくれる気がするから。
あたしは思い立った事を実行に移すべく、一度ケータイの電源を入れる。
時刻は午後の13時過ぎ。
まだ海斗様に言われた門限には充分に時間がある。
ここからの行き方をネットで調べた。
あたしは目的地に向かい、歩き出した。