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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第39章 救世主の想い
海斗様があたしを抱きしめて背中を撫でている。
まるで大丈夫だよって言ってくれてるみたいに。
あたしは安心して目を閉じる。
頬には雨なのか、涙なのか分からない滴が伝っている。
海斗様はあたしの名前を呼んだだけで、何も言わない。
どうしてここにいるのかとか、
直哉とどうなったのかとか、
なんで連絡しなかったのかとか。
それがとてもありがたかった。
今は何も考えられない。
考えたくない。
海斗様の腕の中は、昔と変わらず暖かくて
いつもは恐くてたまらない雨の音も
身体が思うように動けなくなる雷の音も
今は全然気にならない
今日の出来事がなんだか昔の事のように思えてくる。
あたしはぼーっとする意識の中で思った。