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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第40章 まどろみの中で
俺は莉愛菜の後ろに立ち、腕を掴んで振り向かせた。
一点を見つめたまま微動だにしない莉愛菜の頬を両手で持ち、顔を覗き込むように目線を合わせた。
「莉愛菜、俺を見ろ。」
莉愛菜はゆっくりと視線を俺に合わせた。
「……かぃ、と…さま?」
小さな声が返ってくる。
「そうだ。ここは俺たちの部屋だ。
雷雨の激しい外でも無い、ましてやあの男の部屋でも無い。
ここにいるのは俺とお前、二人だけだ。」
「さっき……あたしを呼んだのは……海斗様?
あたしを…みつけてくれたのは、海斗様?」
俺があの高台で何度も名前を呼んだのが聞こえていたようだ。
「そうだ。俺がお前を見つけ出せないはずないだろ?昔も今も…」
そう言って、両頬に手を添えたまま額と額を合わせる。