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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第54章 嫉妬に狂って
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いきなり後ろから名前を呼ばれて、ビクッと身体が強張った。
こんなところであたしの名前を呼ぶ人は一人しかいない。
どうしよう。
どうしようっ。
恐くて振り向けない。
どこか逃げ道を探そうとキョロキョロすると、後ろから急に抱きすくめられた。
「莉愛菜、会いたかったっ…」
強い力で抱きしめる直哉。
「い、や…離してっ」
必死に身を捩るもビクともしない。
「莉愛菜…莉愛菜。
俺に会いに来てくれたんでしょ?」
「ち、ちがっ」
「俺も会いたかった。」
そう言ってあたしの首筋にキスをする。
「やっ…やめてっ」
その瞬間、嫌な寒気に襲われて、必死に抵抗する。
「そうだね、嫌だよね、こんなところじゃ。」
そう言ってあたしの手首を掴んでエレベーターへ歩き出す。