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第55章 後悔

今回の俺の身勝手な判断が、ここまで最悪な事態を招く事になるなんて。

莉愛菜を不安にさせるだけでなく、一人で危険な目に合わせる事になるなんて少しも思わなかった。


誰が予想できるだろうか？


だか、そんなこと言っててもしょうがない。

今は莉愛菜が最優先。

莉愛菜を迎えに行こう。


俺が決意を新たにした時、恭介がまた口を開いた。


「莉愛菜ちゃん、最近元彼からの連絡に悩んでたみたいなんだ。
すみれも俺も、昨日聞いたばかりだったんだけど。
だから鍵を返しに行きたいと言った時は反対した。
だけど話を聞いて、承諾したんだ。」

恭介に顔を向けた。

「平日は、普通の会社員は仕事だろ？
家にいないから、その隙に郵便ポストに鍵を入れてくるって。
マンションの入り口に行くだけだし、平日の昼なら確実にいないって言ってたから、俺もすみれも渋々承諾しちまって。
その代わり、すみれに随時連絡取るようにって条件を付けたんだ。」