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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第56章 奪還
エレベーターに乗る時間すら惜しいと思う。
なんとかそれを我慢して、508号に辿り着いた。
最初から躊躇なくドアノブを回した。
鍵がかかっていれば蹴破ってでも入る。
そう思っていたがドアは前回同様呆気なく開いた。
そして玄関には無造作に転がる莉愛菜の靴。
片方は廊下の途中に転がってる。
すると中の方から、くぐもった女の声が聞こえてきた。
俺は構わず土足で上がり込む。
するとまた声が聞こえた。
今度ははっきりと。
『海斗様っ!!!助けてぇっ』
『まだその名前を呼ぶのか莉愛菜っ!!』
莉愛菜が必死に俺を呼ぶ声と、あの男が逆上して叫ぶ声。
「莉愛菜っ!!」
俺は叫んで寝室に足早に向かった。
すると、
『やぁぁああっ!!!海斗さ…あぁぁぁぁんっ!!!』
莉愛菜の、泣き叫ぶ声が甘さの含まれた鳴き声に変わった瞬間
バンッ――――
気付いたら寝室のドアを蹴破っていた。