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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第56章 奪還
男は部屋の隅まで吹っ飛んだ。
その間に莉愛菜に近づいて紐を解く。
「いゃぁっ…みな、いでぇ…かい、とさま…」
全部の紐が解け、俺は莉愛菜をベッドに起こし抱きしめた。
「莉愛菜、ごめん。…もっと早く来れていればっ」
俺は自分の不甲斐無さに眉を寄せた。
莉愛菜の匂いを嗅ごうとしたが、今の莉愛菜はあの男の匂いがした。
「かい、とさま…離し、て……あたし、他の人とっ」
泣きじゃくりながら言う莉愛菜を更に強く抱きしめる。
「お前の所為じゃない。」
「嫌っ…もうやだぁっ…海斗様以外の人に…感じだく、ないっ」
「あぁ、恐かったな。」
「かいと、さま以外…に、身体っ…触られたく、ないっの」
震えながら泣く莉愛菜の顔をそっと包み込み、涙をふく。
じっとこちらを見ている莉愛菜。
髪も服も乱れ、俺以外に触れて欲しくないと言うその姿はいつも以上に妖艶だった。