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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第57章 素直な気持ち
何も答えず、下を向いたままのあたしを不思議そうに見る海斗様。
でもその姿がどこか、楽しそうに、嬉しそうに見えるのはあたしの勘違いだろうか?
海斗様は機嫌が良さそうなのだ。
さっきまであたしが止めるのも聞かず殴りかかろうとしてたのに。
婚約者の事を想い、幸せに浸っているのかな…
更に胸がズシッと重くなった気がした。
視界もだんだん滲んでくる。
そんなあたしを無視して海斗様はベッドルームに連れ込んだ。
無理矢理連れてこられたベッドルームはとても綺麗に掃除がされていた。
なんでだろう?
今日は掃除してないのに。
あの女性が?
まさか、あの女性はきっとどこかのご令嬢だ。
ここまでプロ並みに完璧に仕上げる事はできないだろう。
するとあたしの疑問を感じ取ったのか、海斗様が何でも無い事のように言った。
「莉愛菜を迎えに行く前に、すみれにこことバスルームの掃除を頼んだんだ。」