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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第60章 優しい時間
「えっ?…どうしたんですか?」
思わず背中に近づいて聞くけど、何も答えてくれない。
「海斗様?」
いつもの癖になってしまった”様”付けで呼んだら、冷たい声が返って来た。
「お前は自分の男の名前すら呼べないのか?
ならいい。俺は少し休む。」
そう言って布団を深く被ってしまった。
いじけたの?
恥ずかしがって呼ばないあたしをからかってる?
あたしは海斗様の背中を突きながら呼ぶ。
「ねぇ、こっちむいてください?」
何度呼んでも無反応。
もうっ、こんなに呼んでるのに無視するなんて。
まさかもう寝ちゃったなんて事無いよね?
そう思って上体を起こし覗き込むようにして呼んだ。
「海斗様、こっち向いてください。」
すると
「うるさい。」
とても冷たい声にドキッとした。