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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第60章 優しい時間
そんな機嫌悪くならなくたっていいのに……
なんだか、子供みたい。
でも、あたしに背を向ける海斗様を見ていると、なんだが急に寂しさが湧いてきた。
いつもあたしといる時は決して背を向けない海斗様。
いつもあたしの事をしっかり見つめてくれているから、こんな風にされるとなんだか寂しくなってしまう。
近いのに遠いような、そんな気持ち。
いつもと違う事をされるのは、やっぱりとても不安になるんだ。
「こっち、向いてほしい…」
あたしはそっと海斗様の腕を掴む。
パシッ――――
振りほどかれた。
あたしの不安は増す。
こんなことでっ。
本当あたし馬鹿みたいだ。
でも、それだけ海斗様の事が好き。
好きなんだ。
思わず俯くと、ジワジワと視界がぼやける。
こんなことくらいで泣きそうになるなんて、あたしが子供だ。
「さびしいよっ……かいとっ」