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第62章 平穏な日々

すると拓海様があたし達の傍にやって来た。

「莉愛菜、すみれちゃん。いっぱい食べてるか？」

「はいっ。とっても美味しいです！」

「拓海様、お気遣い頂いてありがとうございます。」

あたしとすみれさんは元気に返事をした。

拓海様はさっきから、ここにいる人1人1人に話しかけて、いつもこのお屋敷の為に働いてる皆にお礼を言って廻っていた。

とっても優しい拓海様。

「すみれちゃん、いつも鞠子の世話をありがとな。」

「いえ、鞠子様のお世話をさせていただけて、とても楽しいです。」

すみれさんは本当に楽しそう。

あたしは笑顔になる。

すると拓海様はあたしの方に向き直った。

「莉愛菜、海斗の世話一人じゃ大変だろ？
あいつは迷惑かけてないか？」

そんな事を聞いてくるから、あたしは大きく首を振った。