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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第64章 パパの想い


この間来た時と同じように、パパはずっとママの墓前に手を合わせている。

どんな話をしているのかな?


「莉愛菜。」

ふとパパがあたしに声をかけた。

「何?」

するとパパは少し複雑な表情を浮かべながら切り出した。

「莉愛菜は、まだ雨が恐いか?
雷が……恐いか?」

あたしは目を見開いた。

数ヶ月前に、ここで過去に囚われて動けなくなって泣きながらママを想った。

それはあの時だけの話しではなく、あたしは雨が恐い。

雷が、恐い。


思い出すから。

あの光景を。


それでも、なぜあの場面に行きついたのか。

その原因だけは思い出せない。

ママと仲良く手を繋いで歩いていたはずなのに、気が付いたらママが倒れていた。

きっとあたしはその時の原因を知っている。

でも思い出そうとしても記憶に靄が掛かっているように思い出せないんだ。


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