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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第64章 パパの想い
「パパは、莉愛菜が幸せでいてくれればそれでいいんだよ。」
そう言って笑った。
パパがなぜ、今日二人でここに来たかったのか。
きっとあたしにこれを言うため。
もうすぐ、あたしが一番不安定になる季節がくる。
夏の終わり。
天気が不安定になる季節。
雷が鳴る季節。
ママの命日。
だからパパは心配なんだろう。
あたしがまた不安定になるんじゃないかって。
どうしたら、いいんだろう。
消えた記憶を取り戻せたら、何か変わるのかな?
でも、あたしが記憶を思い出す事をパパは望んでいない。
望んでいないというか、恐れている感じ。
あたしがもっと自分を責めてしまうんじゃないかって。
それって、やっぱりあたしがあの事に何か関係してるって事でしょ?
それなら、あたしは思い出さなきゃいけないんじゃないかな。
ママとパパの為に。
そして、あたし自身のためにも。