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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第65章 莉愛菜の変化


毎年この時期を今の様な状態で過ごしていたんだろう。

一人で必死に耐えて。

本庄さんも近くにいなかった。

命日には間に合うように帰って来ていたみたいだが、莉愛菜が不安定な時期をずっと一緒にいれたわけじゃない。


直哉とかいうあの男は?

あいつはきっと莉愛菜がこうなる事、その理由すら知らないだろう。

莉愛菜が言うとは思えない。

他人に迷惑をかけたくないときっと誰にも言わなかったはず。

莉愛菜はそういう子だ。


だとすると、去年までの今の時期の莉愛菜を想うと胸が張り裂けそうだ。

力いっぱい抱きしめてやりたくなる。

大丈夫だ。

俺に頼れ。

俺が全て受け止める。

辛い事は全て俺に吐き出せばいい。

それで莉愛菜が楽になるなら、俺はいつだって、どんな時だってお前の傍にいるから。


俺はここ数日、毎晩そう思いながら涙の痕を残す頬と濡れたまつ毛を見つめ、莉愛菜を抱きしめて眠るんだ。


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