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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第65章 莉愛菜の変化
「要するに、莉愛菜なんです。
莉愛菜が道に飛び出してきて、土砂降りの雨の所為でそれに気付くのが遅かった運転手はブレーキを踏んだけれど、ブレーキが間に合わなかった。
急いで外に出てみると、倒れていたのは子供じゃなくて、女性だったと…。」
肩を震わせ、今にも泣きだすのを必死に堪えるように父さんの話しの続きを語った本庄さん。
膝に腕を乗せ、手で目元を覆っている。
「運転手は間に合わないと思った瞬間、ブレーキを踏みながら目を瞑っていたらしい。
だからきっとその間に桜ちゃんは莉愛菜を助けようとして飛び出したんだろう。」
父さんもいつになく辛そうな顔をしている。
桜。
莉愛菜が大好きな花の名を持つ莉愛菜の母親。
その母親は莉愛菜を庇って死んだというのか。
「莉愛菜は記憶が無いけれど、自分の所為だと悔やんでいるんです。
ずっと自分を責めている。
自分に何か出来たんじゃないかと。」