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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第66章 不安な季節
だから、少しでも海斗に笑ってほしくて、あたしはなるべく笑顔でいる。
海斗といれば、安心できるの。
だから去年まで一人だったあたしとは大違い。
正直、去年まではこの時期、笑う事すら辛くてしょうがなかった。
それでもパパの電話だけはなんとか笑っていたけれど。
それが、今年は海斗様はもちろん、他の人に対しても笑えるようになった。
それはきっと、海斗のおかげ。
海斗がいつもあたしの傍にいてくれるから。
いつもあたしの傍にいて、こんなダメダメなあたしを怒るでも呆れるでもなくそっと優しく包み込んでくれる。
それが嬉しくて、安心できて、とても心地いい。
あたしが魘されていると、そっとあたしの名前を呼んでくれる。
大丈夫だって言って抱きしめてくれる。
あたしは海斗がいるから、”今”笑えてるの。
部屋に籠もる事無く、普通に生活できるの。