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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第69章 夏の終わりの夕暮れ
その姿を見たら少し安心して、肩の力が抜けた。
あたし、今すごい肩に力が入ってたみたい。
すみれさんに手を繋がれて、誘導されるように帰り途を歩く。
ちょっと先にある大きな通りでタクシーを拾う事に。
空はみるみる内に厚く黒い雲に覆われて、明るかった景色が段々と暗くなっていく。
なんだか急に夜が来たみたい。
あたしは更に不安が増す。
すみれさんがいてくれるから大丈夫。
あたしは過去に囚われない。
早く帰って夕飯を作って、海斗の帰りを待つんだ。
そしていつものように楽しく夕飯を食べるの。
さっき買ったマグカップでコーヒーとココアを飲むんだから。
そして、今日すみれさんと行ったお店の事とか、話した事とかを海斗にも聞かせてあげるの。
あたしの話をいつも喜んで聞いてくれるから。
早く
早く
早く海斗に会いたい。
海斗の温もりを感じて安心したい。