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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第71章 願い
そうだ、あたしがママを殺したの。
あたしがママの言う事聞かないで、勝手に傘を取りに行ったりしたから。
壊れてない傘にホッとしたら、ここが道路って事をふいに忘れてしまった。
あたしは、なんて事をしたんだろう。
ママにあんな痛い思いさせるなんて。
なにが、”いたい”だ。
なにが”こわいよ”だっ。
あたしなんかより、ママの方が何倍も、痛くて恐かったのに。
あたしは道路に寝ている。
身体には大粒の雨が降り注ぐ。
「莉愛菜っ!!莉愛菜っ!!!!」
すみれさんがあたしの傍に近づいてくるのが視界の隅に入る。
あたしのまわりは
アスファルトの黒
横断歩道の白
そしてその上に広がる
鮮やかな、赤
あたしのまわりに広がる赤
ふとみると、横断歩道の先に、座り込んでこっちを見ている女の子。
あ、あれはあたしだ。