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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第72章 胸騒ぎの理由
俺の言葉にはっとしたような顔をしたすみれは、しばらく考えた後頷いた。
俺は恭介と頷き合った後、二人を見送った。
そして、その様子を黙って見ていた寺井に言う。
「父さんから連絡は?」
寺井があえて事務的に返答する。
「拓海様と本庄さんは、今こちらに向かっていると。
これから新幹線に乗るそうで、着くのは夜遅くになるかと思います。」
父さんたちは仕事で地方の支社に出向いていた。
二人も気が気じゃないだろう。
特に本庄さんは。
本庄さんの気持ちを考えると、胸が締め付けられたように痛い。
まさか娘が…
娘が自分の妻と同じような事故に合うなんて…
俺は寺井に顔を向けた。
「寺井、お前は一度本社に戻ってくれ。」
俺の言葉に寺井が眉を寄せた。
「ですが…」
「仕事放置してきたからな。
他の奴らへのフォローを頼みたい。」