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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第73章 眠り姫
「そんな事良いのよ。
莉愛菜ちゃん眠っちゃったのね。」
本庄さんに近づいて、その子の顔を覗き込む母さん。
父さんも僅かに眉を下げてその子を見つめている。
その子がどうしたんだ?
俺の背の高さでは、大人に抱きかかえられたその子の顔を見る事はできない。
眠っているらしいその子は本庄さんの腕の中で微動だにしない。
その子の事を気にしているのがわかったのか、本庄さんが俺に向かって言う。
「海斗様、私の娘の莉愛菜です。
今は眠ってしまっているので、起きたら改めてご挨拶させていただきますね。」
本庄さんの娘か。
父さんと母さんがその子を知ってる事に納得がいった。
だけど、どうして二人とも、そして本庄さんも、そんなに悲しそうにその子を見ているんだろう?
大人たちの訳がありそうなその顔を見ていると、何故だか俺の心の中に不安が広がった。
何かあったのだろうか?