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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第73章 眠り姫



ベッドに眠るその子は、まるで絵本の中から飛び出してきたみたいに見えた。

明るい茶色の髪と、真っ白な肌。

そして長い睫毛。

眠っているけど、きっととても可愛らしい顔立ちのはず。

ピンク色のフリフリのワンピースを着てるその子は、絵本から飛び出した、どこかのお姫様のようだ。

そんな乙女チックな事をつい考えてしまう程、その子の寝顔を見つめていた。

よく見ると、泣いた後だからか瞼が赤い。

頬にも涙の跡がある。


「莉愛菜は、雨と雷がトラウマになってしまったようですね。」

そっとその子の手を握りながら本庄さんは静かに言う。

「トラウマって…」

俺は怪訝に思う。

事故の事を聞いて知っている俺は、不思議だった。

トラックがトラウマになるならわかるけど、雨と雷?

「あの日、とても酷い豪雨だったんです。
だから、この子にとってそのイメージが強く残ってしまったんでしょう。」


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