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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第74章 ただ君を想う
目が覚めると、真っ白な部屋は夕日が差し込んでオレンジ色に染まっていた。
気が付いたら眠ってしまっていた。
あの事故から3日。
莉愛菜は一命を取り留めた。
母親と同じような事故に合ったが、救いだったのはすぐ傍の信号が赤だった事。
そのお陰でトラックがスピードを落としていたため大事には至らなかった。
俺はその事実にただただ安堵した。
だが、莉愛菜は目覚めない。
この真っ白な部屋で一人、呼吸器を付けた莉愛菜は静かに眠っている。
俺はその寝顔を見つめる。
頭には包帯を巻かれ、呼吸器を付けた莉愛菜はとても痛々しくて、見てるだけで辛い。
だが生きてる。
生きていてくれた。
それだけが今の俺にとっては唯一の救いだった。
握ったままの手を見つめる。
その手にも擦り傷がある。
その傷にそっと触れる。
かさぶたになったそこはガサガサしていて、俺の心の中のようだ。