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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第74章 ただ君を想う
俺の事を目を見開いて見ていた本庄さんは、ふっと自嘲気味に微笑んで目元を覆った。
「海斗様の仰るとおりです。
まだどうなるかも分からないうちに、最悪な事ばかりを考えてしまっている。
私は本当に弱い父親です。
桜も…きっと怒っていますね。
”しっかりしなさい”って。」
俺は本庄さんの肩に手を置いた。
「大丈夫だ。
莉愛菜には、莉愛菜を愛してる人がたくさん周りにいるんだ。
何があっても、きっと莉愛菜は立ち直る。
あいつは強いから。」
「そうですねっ……。
莉愛菜は…強い子ですから…桜にそっくりだ。」
肩を震わす本庄さん。
そんな本庄さんを見て、本庄さんの言葉を聞いて俺は決意する。
なにが起きても、莉愛菜の傍にいる。
最悪な事態になっても、皆で莉愛菜を包み込んでやればいい。
そして俺は俺なりに、最大級の愛を莉愛菜に注いでやる。
静かに泣く本庄さんと、向かい合って静かに覚悟を決める俺。
そんな静かな部屋に響いた声。