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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第75章 笑顔
『ねぇ、莉愛菜。
こんなところにいちゃ駄目。
パパと、あなたが愛する人の所へ戻りなさい。』
「無理、だよ……」
戻ったってどうせ独りだ。
だったらあたしはママといたい。
『あなたはココにいてはいけないし、ママといる事もできない。
あなたはまた、戻らなくちゃ。』
「なん、で…?」
『だって、あなたを信じて待ってる人がいるんだもの。
だから、莉愛菜。
笑って?
ママはあなたの笑顔が大好きなのよ。』
あたしは顔を上げてママを見る。
とても優しい、あたしの大好きなママの笑顔がそこにあった。
「ママッ。」
『笑うのよ、莉愛菜。
いつものあなたらしく、明るく元気に。
それがママの願いなの。
それだけがママの願い。』
そう言って、ママはそっといなくなっていく。
「ママ?!
ママっ!!」
ママは最後まで笑顔だった。
そうして最後に、あたしに一言言葉を残して消えていった。