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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第77章 君の笑顔
すると視線の先、奥のフェンスの傍に座り込んで背を向ける莉愛菜の姿があった。
俺は走って近づき、莉愛菜の肩をつかんで振り向かせる。
莉愛菜は雨に濡れたずぶ濡れの身体を震わせて、虚ろな目で俺を見た
白くて細い腕からは、無理矢理点滴を外したせいか、真っ赤な血が線を描くように滴っていた
その姿がとても痛々しい
そんな莉愛菜を俺は夢中で抱きしめた
身体中傷だらけなのも知ってる
きっと痛いはず
それでも俺は抱きしめた
今は身体の傷より、莉愛菜の心が先決だ
今までは毎日抱きしめていた身体を久しぶりに腕に収めると
それはとてもとても冷たくて、脆くて、今にも壊れてしまいそうに感じた
まるで今の莉愛菜の心の中のようだ
虚ろな瞳に涙を溜めた莉愛菜に、俺の気持ちを吐きだした
離れるな
独りにしないでくれ
傍に、居させてくれと