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莉愛菜と彼の主従関係~専属奴隷契約~
第77章 君の笑顔
俺の涙が、雨の滴と共に莉愛菜の頬に落ち、莉愛菜の涙と交り合う
もう一度、強く抱きしめた
加減をしてやる余裕なんてなかった
それでも俺を震える腕で必死に抱きしめ返そうとする莉愛菜を離すなんてできなかった
やっと、戻ってきた
莉愛菜は戻ってきてくれた
あのパニックを見た時は、壊れてしまう事も覚悟した
それでも、少しでも莉愛菜を笑顔にできる方法を探そうと思ってた
でも、目に前にあるのは
俺が微笑むと、ぎこちないながらも小さく微笑みを返す莉愛菜がいた
莉愛菜の傷が完全に癒えたわけではないだろう
そんな簡単な事じゃない
でも莉愛菜は勝ったんだ
少なくとも、雨にぬれても暗闇に溺れずに戦って、この場所に戻ってきてくれた
そんな莉愛菜をこれからは、今以上に守って行く。
支えていく。
いつか雨の中でも笑っていられるように
俺たちは、新たな気持ちを胸に秘めた
それを後押しするように、空には綺麗な虹が出ていた