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第87章 交際宣言

俯くと、そこには愛しい人の温かい温もりがあった。

「海斗、良かったわね。」

鞠子様が優しい笑顔で海斗に言う。

「もう私、海斗がいつか莉愛菜ちゃんにフラれちゃったらどう慰めたらいいかってずっと悩んでたんだから!!
ねー？拓海。」

「あぁ。莉愛菜は可愛いから海斗じゃなくてももっとイイ男がたくさんいる。
それに海斗は頑固だし我儘だし、絶対フラれると思ってたよな？」

両親の言葉に、海斗は眉を寄せて反論した。

「なんだよそれ。
莉愛菜は俺のモノだって初めから決まってたんだよ。
俺がフラれるなんてあるわけない。」

なんだかとっても自信満々。

普通だったら自信過剰だって言われるようなセリフなのに、何故か海斗が言うと納得してしまうのは、やっぱり海斗の独特の人を引き寄せるオーラからくるんだと思う。


そして、拓海様と鞠子様はあたしと海斗の交際を快く認めてくれた。