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第4章 4

覆い被さられ正面から抱き合う姿勢での結合の始まりは、安心感と恍惚を与えてくれる。
自然と彼の背に手が伸び、その広い背中に十指でしがみつく。

彼もあやみの身体を引き寄せ、大切そうに包み込んだ。
その包容に脳の奥から酔いしれる。

「あやみちゃんっ……」
「海藤さんっ……すっ……好き……です……」

堪え切れなくてあやみは口に出して言ってしまった。
どちらが先にそれを言うかなんて、肌を重ねてしまった今となっては些末なことにも思えたが、先に言ってしまったことに悔しさを覚えてしまう。

「俺も……好きだよ……」

海藤の返答は乱れた吐息と共に耳許で囁かれた。
その言葉はあやみの脳を直接愛撫するほどに効いてしまう。

全身をブルッと震わせ、中に埋まる彼を締め付けた。