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第4章 4

「あっ……」彼は頼りなげな声を漏らす「も、もう……イキそうっ……」

「えっ……!?」

『もうイクのっ!?』という言葉をすんでのとこで飲み込んだあやみはにっこりと笑う。

「うん……いいよ……いってね……」
「ごめんっ……あやみちゃんっ……」

先ほどまでの蕩けるような丹念な愛撫もどこへやら、海藤は世話しなく腰を使う。

「あっあっ……あぁっ……」

名残惜しむようにあやみも慌てて感じようと声をあげるが、それがかえってよくなかった。

「うっ……」

彼女の喘ぎ声に誘発され、彼はあっさりと事切れてしまう。

「あんっ……」

確実に物足りなかったが、そうは言えない。
あやみは覆い被さったままの彼をひしと抱き締めた。

体位が何遍も変わるものと思い込んでいた彼女は、あまりに呆気ない幕切れにリアクションを窮してしまった。