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第5章 5

探りの刺を含んだ他愛のない会話の中をしばらく続けた。

しかし話はなかなか核心に触れられない。

あやみは一度すうっと息を吸って、気持ちを切り替えた。

「あのっ……海藤さんっ……お仕事……どんな感じですかっ……？」

震えた声はところどころ上擦り、強弱の付け方もアクセントもおかしかった。
明らかに動揺しているその声に海藤は眉を潜めた。

「どうって？」

「あ、いや、そのっ……独立、するっておっしゃってたし……どんな感じかなぁーて……すいません変なこと聞いて!!　わ、忘れてくださいっ……」

パニクってテンパって最終的には自ら話を打ち切る。