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恋こころ
第5章 コスチューム プレイ ?
拓真さんには更に擦り寄られ、後ろから千佳ちゃんに抱き締められて。
「拓真、邪魔」
「今まで十分楽しんだだろうが。お前が離れろ」
「まだ片付け終わってないし、最後まで済ませてから来たら?」
「俺は今日免除されてんの」
「真純が飲むの急かすぐらいなら、手伝って来なよ」
「真純は別に急いで飲まなくて良い。お前こそさっさと飲めよ。オーダー終わってんのにしれっと追加してんじゃねぇよ」
「これは桐生さんから頂いたんだよ」
私を挟んで言い合う二人に、上げた手を何処へ下ろせば良いのか分からない。
……どうしていつもこうなるの?
困って拓真さんの頭を見下ろしていると、クスリと笑う声がした。上げたままだった右手を後ろから握られて。
「西園寺さんもタクも、二人とも手を離しましょうか」
振り返った桐生さんの柔らかな笑みにホッとした。
「せい、ちゃん」
思わず助けを求めて握られた手に力が入る。縋るような思いで見詰めると桐生さんの笑みが深くなった。握った手を自分の方へ引き寄せて。
「すみちゃんは私が預かります」
静かにそう言い切った。
「……」
「……分かりました」
「拓真、邪魔」
「今まで十分楽しんだだろうが。お前が離れろ」
「まだ片付け終わってないし、最後まで済ませてから来たら?」
「俺は今日免除されてんの」
「真純が飲むの急かすぐらいなら、手伝って来なよ」
「真純は別に急いで飲まなくて良い。お前こそさっさと飲めよ。オーダー終わってんのにしれっと追加してんじゃねぇよ」
「これは桐生さんから頂いたんだよ」
私を挟んで言い合う二人に、上げた手を何処へ下ろせば良いのか分からない。
……どうしていつもこうなるの?
困って拓真さんの頭を見下ろしていると、クスリと笑う声がした。上げたままだった右手を後ろから握られて。
「西園寺さんもタクも、二人とも手を離しましょうか」
振り返った桐生さんの柔らかな笑みにホッとした。
「せい、ちゃん」
思わず助けを求めて握られた手に力が入る。縋るような思いで見詰めると桐生さんの笑みが深くなった。握った手を自分の方へ引き寄せて。
「すみちゃんは私が預かります」
静かにそう言い切った。
「……」
「……分かりました」