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恋こころ
第1章 お家へ帰ろう
「まっ、さいとっさ」
僅か離れた隙に名字で呼ばれ
「拓真」
間髪入れずに訂正する。
「たっく、んんっ」
言い直させた癖に最後まで言わさずに、深く口腔内を侵食していく。下から合わせた筈の口付けは、気付けば押し倒しそうな勢いで上から覆い被さっていて……真純は脚を震わせ俺にすがり付いていた。
頭を起こすと蕩けた瞳で見上げてくる。
……あーヤバいな……
ドクンと熱を持ったのが分かった。
理性が飛ぶ前に、渡したいモノがある。
両脇を支えて抱き上げると
「きゃっ!」
目を大きく見開き、肩を両手で掴まれた。
「さ、さい……た、たくま、さん」
自分で言い直して頬を赤らめる様が可愛らしい。
「じっとして」
そのまま一度高く掲げて、テーブルの椅子に座らせる。手に掛けたままだった小さめの紙袋からラッピングされた箱を取り出す。真純の右手を取ってその掌にそっと乗せた。
不思議そうに見上げて来る真純。
箱の上に左手を乗せさせ、膝を付いて真純の手を両手で包み込む。真正面からその瞳を捕らえて
「河合真純さん」
その名を呼んだ。真純が瞬きをして姿勢を正す。
じっと互いを見つめ合い、空気がピンと張った。
僅か離れた隙に名字で呼ばれ
「拓真」
間髪入れずに訂正する。
「たっく、んんっ」
言い直させた癖に最後まで言わさずに、深く口腔内を侵食していく。下から合わせた筈の口付けは、気付けば押し倒しそうな勢いで上から覆い被さっていて……真純は脚を震わせ俺にすがり付いていた。
頭を起こすと蕩けた瞳で見上げてくる。
……あーヤバいな……
ドクンと熱を持ったのが分かった。
理性が飛ぶ前に、渡したいモノがある。
両脇を支えて抱き上げると
「きゃっ!」
目を大きく見開き、肩を両手で掴まれた。
「さ、さい……た、たくま、さん」
自分で言い直して頬を赤らめる様が可愛らしい。
「じっとして」
そのまま一度高く掲げて、テーブルの椅子に座らせる。手に掛けたままだった小さめの紙袋からラッピングされた箱を取り出す。真純の右手を取ってその掌にそっと乗せた。
不思議そうに見上げて来る真純。
箱の上に左手を乗せさせ、膝を付いて真純の手を両手で包み込む。真正面からその瞳を捕らえて
「河合真純さん」
その名を呼んだ。真純が瞬きをして姿勢を正す。
じっと互いを見つめ合い、空気がピンと張った。